茨城大学阿見キャンパスの
野草・雑草図鑑
更新日:09/07/06
 このページでは茨城大学阿見キャンパス(茨城県稲敷郡阿見町)において 『今』目立っている野草・雑草を紹介します。花が咲いていたり、実がついていたりと、気になった植物はどんどん載せたいと思います。
 頻繁に更新しますのでよろしくお願いします!

シロツメクサ
アカツメクサ
ヘビイチゴ
ヘラオオバコ
ウラジロチチコグサ
イタリアンライグラス
ハハコグサ
オオバコ
ドクダミ
ブタナ
マメグンバイナズナ
ニワゼキショウ
ネジバナ




シロツメクサ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
シロツメクサ(白詰草)
マメ科多年草
学名:Trifolium repens L.
英名:White clover
 
この植物はキャンパス内の至る所に生えています。みなさんは「クローバー」としてなじみ深いのではないでしょうか。花は白い球形で、ほんのりといい香りがし ます。「四つ葉のクローバー」を探したことがある方は、それが本種でしょう。ふつうは三つ葉ですが10000個に一つは四つ葉とも言われています。ちなみ にクロ ーバーとは、マメ科シャジクソウ属(トリフォリウム属、Trifolium)の多年草の総称です。江戸時代にオランダから輸入されたガラス器の詰めものに 本種を乾燥したものがつかわれ、その種が日本に広まった帰化植物です。




アカツメクサ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/22)
アカツメクサ(赤詰草)
マメ科多年草
学名:Trifolium pratense L.
英名:Red clover
 
シロツメクサよりは少ないですがキャンパス内で多く見られます。別名ムラサキツメクサ。きれいなピンク色をしていて遠くからでもよくわかります。付属農場 や実験圃場付近で特に多いので作業の合間に冠を作ってみました。一見したところでは上に紹介したシロツメクサと花色が違うくらいです。しかし、よく見ると 草の 高さがこちらの方が高いです。シロツメクサは横に広がって増えますが、アカツメクサは上に伸びるように育っています。




ヘビイチゴ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
ヘビイチゴ(蛇苺)
バラ科多年草
学名:Duchesnea chrysantha (Zoll. et Mor.) Miq.
英名:False Strawberry
 
ヘビイチゴは名前に「イチゴ」と付くだけに、誰もが食べられるのかという疑問を抱くと思います。実際に食べてみたところ…おいしくはないですが「とちおと め」などの市販されているイチゴの味とはかけ離れていると思います。学内には特に学生駐車場に多いですが体育館建設のため入れません。付属農場にも多く ありました。和名の語源は蛇の食べる苺です。地面をはって伸びるため、蛇には食べやすいのでしょう。




ヘラオオバコ
(左 撮影:オイカワ、Nikon D80)
(右 撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
ヘラオオバコ(箆大葉子)
オオバコ科1年草
学名:Plantago lanceolata L.
英名:Buckhorn Plantain
 
この植物も学内に多く存在します。特徴的で、面白い花を咲かせるので以前から気になっていたので紹介させていただきます。細長い花序に白い雄しべを付けま す。その先端の花びらのような部分は葯です。下から上へ咲いていきます。大葉子とは大きな葉のことで、箆大葉子とはヘラの形の葉をもつオオバコのことで す。ヘ ラオオバコはキャンパス内でたくさん見つけることができますが、よく知られている普通のオオバコはあまり見つけられないのが不思議です。たくさん発見した ら紹介します。




ウラジロチチコグサ
(撮影:オイカワ、Nikon D80)
(撮影日:2009/05/25)
ウラジロチチコグサ(裏白父子草)
キク科多年草
学名:Cnaphalium spicatum Lam.
英名:Spiked cudweed, Shiny cudweed
 
キャンパス内の校舎の周りに非常に多く生育しています。シロツメクサやタンポポのように花色が目立つわけではないので気にしないとあまり目にしません。し かし注目すると非常にたくさん見られます。似た植物にチチコグサ、タチチチコグサ、チチコグサモドキなどがあります。どの植物なのかを決めるのは非常に 難しかったですが葉の裏が白いことや花の形状で判断しました。父子草とは母子草に対してつけられた名前です。母子草も後で紹介します。




イタリアンライグラス
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
イタリアンライグラス(ネズミムギ)
イネ科2年草
学名:Lolium perenne L.
英名:Italian ryegrass
 
イネ科の雑草は非常に多いのですがこの植物はキャンパス内にひときわ多いです。仮に全植物の数を数えたら、おそらく本種がダントツで多いと思います。特に 農場や実験圃場付近では非常に多いです。農場の一部では一面にこの植物が広がっています。茎葉を飼料とするために導入されましたが、緑化などにより広く 生育しています。穂は2cmの小さなものが交互についています。極めて似たものにホソムギがあり、、両種の交配によりホソネズミムギなどがあり見分けが非 常に困難です。




ハハコグサ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
ハハコグサ(母子草)
キク科多年草
学名:Gnaphalium affine D. Don
英名:Cudweed
 
キャンパス内にはそれほど多くはありませんが黄色の花はよく目立ちます。別名オギョウ、ゴギョウ、ホホコグサと言います。全体を白い綿毛が覆い、この状態 のことを「ほほけ立つ」といいます。ホホケグサがなまったとも言われています。オギョウといえば春の七草のひとつです。ちなみに他の6つはナズナ・スズ ジロ・セリ・ハコベラ・スズナ・ホトケノザです。ハハコグサと以前紹介したチチコグサは同じ属ですが花i色が全然違います。




オオバコ
(左 撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(右 撮影:オイカワ、Nikon D80)
(撮影日:2009/05/27)
オオバコ(大葉子)
オオバコ科多年草
学名:Plantago asiatica L.
英名:Plantago asiatica
 
この植物で綱引きをした人も多いと思います。特に付属農場に多く見られます。人間の靴に種子が付着して運ばれるため、人間が通るところに生えます。踏みつけに非常に強く根が深いです。薬草として有名で、解熱や咳止めに使われます。おもに葉を利尿に、種子を鎮咳・去痰に用います。小さい花は非常にきれいです。また、種子外皮の粉末は水を含むと約40倍にもなり、ダイエット食品として注目されています。大葉子とは大きな葉がある様子からつけられました。




ドクダミ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
ドクダミ(十薬)
ドクダミ科多年草
学名:Houttuvnia cordata Thunb.
英名:Chameleon plant
 
日陰などに非常に多く生えています。一年中あるような気もしますが花を咲かせるのは6月前後です。白い花びらのようなものは花びらではなく、総苞片です。本物の花はその上の黄色い部分です。小さな花が集まっています。薬草としてもよく用いられます。生育している植物を触ったことがある方は、とても強烈なにおいがあることをご存じだと思います。しかし、干すことによりにおいは消え、茹でたり、お茶にできたりします。十薬とは十の病に効くという意味です。




ブタナ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/06/02)
ブタナ(豚菜)
キク科多年草
学名:Hypochaeris radicata L.
英名:Flat Weed,Catsear
 
遠くから見るとタンポポにしか見えないブタナです。花だけを見ても同じキク科であるのでタンポポと非常によく似ています。しかしタンポポよりも背が高く、 一つの茎に多くの花が咲きます。タンポポでも茎が枝分かれしていたらそれはブタナでしょう。タンポポが咲き終わった今の時期にみられ、キャンパス内にも 数は少ないものの目立っています。原産はヨーロッパで、豚菜とはフランスで豚のサラダを意味するそうです。




マメグンバイナズナ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/05/20)
マメグンバイナズナ(豆軍配薺)
アブラナ科越年草
学名:Lepidium virginicum L.
英名:Virginia pepperweed
 
一見するとナズナ(ペンペングサ)に似ています。ナズナに比べると花は小さく、果実の形が丸に近いです。また、果実の形が軍配のような形からこの名前がつ けられました。茎は上部でたくさん枝別れをして花をつけます。一つの花は小さいですが、たくさん集まっているように見えるため、1株でもよく目立ちます 。キャンパス内には学生駐車場に少し生育しています。別にグンバイナズナという種がありますが本種のほうが果実が小さいため名前の前に『マメ』がつきまし た。




ニワゼキショウ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/06/02)
ニワゼキショウ(庭石菖)
アヤメ科多年草
学名:Sisyrinchium atlanticum L.
英名:blue‐eyed grass
 
キャ ンパスの中庭でピンク色の小さな花をつけています。芝生や道端にも生えています。花弁はピンク色ですが白いものもあります。草丈は高いものでも20cm程 度なので注意しないと見過ごしてしまいます。葉の形はアヤメやハナショウブを小さくしたような形です。庭石菖とは庭に咲く石菖のことです。石菖とはサ トイモ科の植物ですが葉の形が似ていることから名付けられました。草丈がもう少し大きい植物にオオニワゼキショウというものもあります。




ネジバナ
(撮影:オイカワ、FUJIFILM FINEPIX F30)
(撮影日:2009/06/24)
ネジバナ(捩花)
ラン科多年草
学名:Spiranthes sinensis (Pers.) Ames var. amoena (M. Bieb.) Hara.
英名:Ladies-tresses, Pearl-twist
 
今 の時期にキャンパス内のいたるところに生育しています。おもに芝生の上などでみられます。しかし群生していないので注意して見ないと見逃してしまいます。 高さは高いもので30cmくらいです。ピンク色の小さな花をらせん状に付けることからネジレバナ(捩花)とも言います。付き方に決まりはなく右巻きや左巻 き のものもあります。まれにほとんどねじれずにほぼ直線状に花つけているものもありました。中には白い花をつけるものもみられました。私の最も好きな花のひ とつであり、非常にきれいです。ぜひ探してみてください。別名モジズリ(文字摺り)。
















参考文献:
ポケット図鑑 日本の野草・雑草 日野ら(2005) 成美堂出版
形とくらしの雑草図鑑 岩瀬 徹(2007)全国農村教育協会

著者紹介
  オイカワ 1987年5月生まれ、22歳
 小学生の頃に植物栽培の魅力にとりつかれ、家庭や学校で多くの花や野菜を栽培。普通高校卒業後は東京農業大学短期大学部で凝縮された学習を行い、ダイズの根茎形成を研究。その後、茨城大学農学部に編入し、スィートソルガムの研究を行っている。初級園芸福祉士。